膝痛サプリメントの世界で、長年にわたり王座に君臨してきた二大成分、それが「グルコサミン」と「コンドロイチン」です。この二つの成分は、私たちの体の中で、膝関節のクッションである「軟骨」を構成する、極めて重要な材料です。グルコSA”ミンは”、軟骨の主成分であるプロテオグリカンなどを生成するための元となるアミノ糖の一種です。一方、コンドロイチンは、プロテオグリカンそのものに含まれる主成分であり、軟骨に水分を保持させ、弾力性や衝撃吸収能力を与えるという、重要な役割を担っています。サプリメントとしてこれらを摂取する基本的な考え方は、「すり減ってしまった軟骨の材料を、外から直接補ってあげよう」という、非常に分かりやすいものです。エビやカニの甲羅から抽出されるグルコSA”ミンと”、サメの軟骨などから抽出されるコンドロイチンは、しばしばセットで配合され、多くの製品が市場に出回っています。しかし、その有効性については、実は長年にわたり、世界中の研究者の間でも意見が分かれているのが現状です。一部の研究では、軽度から中等度の変形性膝関節症の患者において、痛みの軽減や関節機能の改善が見られたという報告があります。しかし、その一方で、効果は偽薬(プラセボ)と変わらなかったとする、否定的な研究結果も数多く存在するのです。口から摂取したグルコサミンやコンドロイチンが、消化・分解された後、本当に膝の軟骨まで届き、再合成されるのかという点については、まだ科学的に完全に証明されているわけではありません。とはいえ、長年愛用し、「自分には合っている」「飲むと調子が良い」と感じている人がいるのもまた事実です。絶対的な効果を期待するのではなく、まずは数ヶ月試してみて、自分自身の体の変化を冷静に見極める、というスタンスで付き合うのが賢明と言えるでしょう。